「企業と人物」どちらのデータも揃っているから精度の高い提案につながる

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株式会社 PKSHA Workplace

社内のコミュニケーション課題を解決するAI SaaSを開発・提供されているPKSHA Workplaceさま。この度、見込みのお客様を明確にした精度の高いBDR活動を推し進めていくために、「infobox」を導入されました。

今回は、BDRや営業チームのオペレーション設計を担当している本田様と渡辺様にインタビュー。infobox導入の背景から今後の期待まで、余すことなく伺いました。

ー営業活動における課題感について教えてください。

渡辺さま:
私たちの商材は、高単価で全社導入を前提とするAI SaaS製品です。そうした背景もあって、現場のご担当者様に対するコールドコールだけでは、商談がなかなか次のステージに進まないという課題がありました。

そのため、決裁権を持つ方へより直接的にアプローチできる手段としてレター送付を実施しています。一見、アナログで遠回りなやり方に思えますが、お客様の課題に沿った提案資料を同封することで、商談機会の創出に繋げられています。

ー顧客ペルソナについて教えてください。

本田さま:
弊社はいくつかプロダクトを展開していますが、中でもBDRでの販売戦略を推進しているのが、「PKSHA AIヘルプデスク」および「PKSHA Chatbot」です。社員からの様々な質問にAIが回答して、管理者やバックオフィス人員の業務効率化を推進するサービスなので、ある程度企業規模が大きく、複数の工場や支社をお持ちの企業様から高いニーズがあります。

具体的なペルソナとしては、従業員数1万人以上の製造業や金融業のほか、いわゆる日本を代表するような企業様を想定しています。製造業でいうと、自動車製造や化学、製鉄といったような、複数の工場を抱えていたり生産管理の部署があるような企業様ですね。

最近では、不動産や総合商社の中のDX部や情報システム部、人事経理部等、ご提案する部署を絞ったトップアプローチにもトライしています。

ーこれまで、アプローチのための情報収集はどのように実施されていましたか?

本田さま:
情報収集については、企業軸と人物軸、2つの軸で考えられると思います。

まず、私たちがどういった企業様と相性がいいのかを明確にする必要があります。これまではどんな業界で何名規模の企業様だと価値を感じていただける確率が高まるのかを他社システムを用いて分析し、アプローチ企業リストを作成していました。これがinfoboxだと、受注分析にあたる機能でシンプルに実施できます。

もう一つが、「誰に」アプローチすべきかの部分です。ここについては、当時利用していたシステムで完結できない部分だったので、ウェブ検索はもちろん、各業界の業界誌や新聞の記事を一つ一つ遡り地道にリサーチしていました。特定の業界でトップ企業10社をピックアップしてアプローチすべき具体的なご担当者様を見つけ出す作業は、工数もかかりますし、現場の負担にもなっていました。

ーinfoboxを導入した決め手を教えてください。

渡辺さま:
infoboxの初回商談を受けた際、いいなと感じたのが特徴タグによる絞り込みです。中でも「DX」のタグで絞り込んだ企業は、私たちのアプローチ先企業としてフィットしそうだなと感じました。
というのも、受注につながる企業様の共通点として「DXに力を入れている」ことが明らかになってきているんです。

実は、今の段階で設定しているお客様のペルソナの精度はそこまで高くなく、ある業界のトップ企業で導入いただけたからといって、同業界の同規模の企業様にそのまま横展開ができるかというと意外とそうでもないんです。
ですから、単に業界や従業員数という軸だけではなく、DXの進捗度合いを軸に企業リストを作成できるinfoboxは、私たちの戦略にとって大きな武器になり得ると感じました。

また、シンプルなUI・UXで、直感的に使いこなせそうと感じたのも決め手の一つです。ご提案する企業の選定はもちろん、これまで多くの工数をかけてアナログにリサーチしてきた人物情報や部署直通番号についても一定のデータ量が担保されていて、目的のデータにすぐ辿り着くことができます。加えて受注分析やスコアリングのような分析機能まで備わっている上に、日々新しい機能がリリースされているところも魅力の一つでした。

スモールスタートから始めて高度な分析まで可能なinfoboxは、まさに求めていたサービスだと感じ、導入を決めました。

ーシステムを導入しての効果について教えてください。

渡辺さま:
アプローチする企業様に対する解像度が向上し、効率的なアプローチに繋がっていると感じます。
企業様に関する情報が一元化されているというデータベースとしての有用性はもちろんですが、特徴タグの情報や部署情報、人物情報といった、BDR活動に必要なデータが多角的に網羅されているので、戦略が立てやすいです。

社内のチームでBDR活動に取り組む時はもちろん、アウトソーシング先の企業様に対して、infoboxでの情報量が多い企業ほど優先度をあげてもらうといったオペレーション構築も可能になりました。組織図や部署直通番号もリサーチ工数を使わずに把握できるので、架電やレター送付といったISアプローチまでのスピードも段違いですね。利用を始めてまもないですが、部署直通番号に架電し、商談の機会をいただいた事例もすでに数件発生しています。

とはいえ、ハイレイヤーの方ほど座席にいることは少なく不在のことが多いので、お忙しいなかでもお繋ぎいただくためのスクリプトはきちんと作り込んでおく必要があります。部署直通番号があるからといって、リストを端から潰していくような闇雲な営業スタイルでは価値を感じていただくことは少ないでしょう。様々な情報を元に、個社に合った最適な内容を事前準備できるかが、infoboxを十分に使いこなせるかの鍵になるのではないかなと思います。

ー今後の期待や目標について教えてください。

渡辺さま:
BDRによる成果を上げていきたいという目標があります。そのためにも、戦略的にinfoboxを活用して、特に日本を代表するような企業様の解像度を上げていきたいですね。

また、今後の製品アップデートで、各企業の中期経営計画やプレスリリースといった情報まで、infobox上からパッと参照できるようになると伺いました。日本を代表するような企業様に対するBDR活動に、そういった情報は極めて重要です。

企業様のアップデート情報をinfoboxからキャッチアップして、最適化されたアプローチに繋げていきたいと思います。

少し違った目線での期待を言うと「BDRのイメージを変えるような取り組みをしたい」という思いがあります。
今、BDRがやりたいです!と前のめりな人って少ないと思うんです。どうしても「気合いで数をこなしていく」イメージが先行しているというか。そもそも、BDRで価値を感じていただけることが少ないから取り組んでいませんという企業も一定数あると思います。

ですが、BDRでの営業活動は、SDRだけではアプローチできないようなトップ層に対してダイレクトでアプローチできるからこそ、ある程度成果をコントロールできるはずなんです。infoboxのようなツールを使えば、BDRの営業活動がより戦略的に推進できるんだということを少しでも発信できればと思います。

もちろんSDRの施策においてもinfoboxは有用です。例えば、SaaSベンダーだと展示会への出展は、ごく一般的な取り組みですよね。とはいえ、実際に来場されるのは現場のご担当者様であることがほとんど。そのため、高単価商材であるほど商談が進みづらく成果に繋げづらいのが実情です。その突破策として、展示会でコンタクトした現場のご担当者様からリアルな課題感を聞いてユースケースを想定しつつ、infoboxを使って決裁権のある層にトップアプローチを実施、初回のご提案から現場課題を踏まえた質の高い提案を作り込むという流れがあり得ると思っています。また、複数部門から展開をしていくというのも、商材によってはフィットする可能性がありますよね。

ネクストステップになるかもしれませんが、infoboxを最大限使って次なる営業活動の可能性を模索していけたらと思います。